不眠症におけるマグネシウムの効果 (SQ-55)
「ストレスや不安」で深くリラックスした睡眠が得られない場合、さらなるストレスを引き起こします。抜け出すことが困難な負のサイクルです。
ストレス、うつ病、線維筋痛などの健康状態による原因に関わらず、睡眠不足はあなたの健康な精神、身体、感情に悪影響を与えます。睡眠中に体は組織の修復と明日へのエネルギーを得るので、良い睡眠は非常に重要です。また体は健康な身体と精神を維持するための重要なホルモンを放出します。
できるだけ早く不眠症の芽を摘んだほうが良いです。研究は、慢性的な睡眠不足がうつ病、肥満、高血圧、心臓病を引き起こすことを示しています。[1-3]
医師は睡眠薬の使用をよく勧めますが、実際には脳の化学物質に大きな影響を与えます。あまり使用しないほうが良いです。健康な睡眠習慣、運動、ストレスの軽減、カフェインやアルコールを避けるなどの生活スタイルの改善が効果的です。しかし、過剰なストレスや慢性的な睡眠不足にはもう少し手助けが必要そうです。それがマグネシウムの助けです。
マグネシウムがどのように睡眠を助けますか？
マグネシウムはあなたの身体と精神に対する自然な沈静作用を持ち、ストレスレベルを削減します。実際、マグネシウムはあなたの体を落ち着かせ、眠りやすくします。
- 筋肉のリラックス効果
リラックスした筋肉は健康な睡眠の前兆です。緊張した筋肉やこむら返りで夜中に目を覚ますことがよくあります。マグネシウムは過剰なカルシウム（筋肉を緊張する信号を送る）を細胞から排除して筋肉をリラックスさせます。こむら返りはカルシウムのサプリメントを摂取しているがマグネシウムが不足しているときに起こります。 - 神経系を落ち着かせ、ストレスホルモンを抑制
マグネシウムによってあなたの体はストレスに対抗する力を備え、過剰に興奮した神経系を落ち着かせます。とてもシンプルです。そして皮肉にもストレスを感じているとより多くのマグネシウムが尿から失われがちです。ストレスがよりマグネシウムを不足させ、マグネシウムの低下によりストレスに弱くなります。
あなたの体は神経を刺激する神経伝達物質である、グルタミン酸の効果のバランスを保つために、マグネシウムを使用します。マグネシウムはカルシウムとグルタミン酸の両方のバランスを保ち、神経を落ち着かせます。これにより神経系が興奮している状態を長く持続させません。そのミネラルは落ち着かせる神経伝達物質のGABAの産出も増加させます。GABAが低下すると不安を感じ、リラックスしたり眠ることが困難になります。
さらに、マグネシウムは副腎で活動し、コリゾールなどのストレスホルモンの放出をコントロールします。また、マグネシウムは気分、睡眠、体温をコントロールする役割を持つセロトニンというホルモンの合成に役立ちます。
2016年の研究は、マグネシウムの摂取は身体と精神のストレスを軽減させ、「落ち着きが無い、イライラ、集中力の欠如、不眠症、うつ病などのマグネシウム不足の症状を防ぐ」のに役立つことが発見されました。[4]
マグネシウムのリラックスとストレスに抵抗する役割を考えると、マグネシウムは不眠症治療に効果があると考えられます。マグネシウムが不足すると、「感光性頭痛、線維筋痛、慢性疲労症候群、聴覚刺激ストレス、冷感ストレス、身体ストレス」などのストレス状態の原因となります。[5] また、これらの状況は睡眠の質に影響し、夜間に睡眠を持続するのが困難になります。
経口マグネシウムサプリメントを摂取しようとしている場合、あなたはあなたの体が完全にこのように取る「通常の」マグネシウムを吸収しないことを知る必要があります。 肌にいくらかのマグネシウムオイルを擦り込むことを考えてください。少しだけスプレーを始め、肌が肌に馴染むまで量を増やしてください。また、最大限の吸収と利益を得るためのより良い戦略は、リポソームマグネシウムをとることです。
私たちの食事からビタミンやミネラルを摂取するのが一番良いことは事実ですが、近代の農作物、土壌の変化により、そこで育てられる作物には石器時代（もちろんサプリメントなど必要ない）のときほど栄養素が含まれていません。しかし、食事をサプリメントに置き換えるという意味でもありません。有機的に栽培されたナッツ、豆、種子、全粒粉、緑の野菜には多くのマグネシウムが含まれており、健康に必要な他の栄養素もたくさん含まれています。しかし、あなたの体がより多くのストレスにさらされているとき、自然な方法以外の追加の手助けが必要です。
不眠症治療のためにマグネシウムを試してみたことはありますか？マグネシウムの効果を私たちに教えてください。
翻訳者: 千葉将臣
参考:
- Li L, Wu C, Gan Y, Qu X, Lu Z. Insomnia and the risk of depression: a meta-analysis of prospective cohort studies. BMC Psychiatry. 2016;16:375. doi:10.1186/s12888-016-1075-3.
- Yun Li, Alexandros N. Vgontzas, Julio Fernandez-Mendoza, Edward O. Bixler, Yuanfeng Sun, Junying Zhou, Rong Ren, Tao Li, and Xiangdong Tang. Insomnia With Physiological Hyperarousal Is Associated With Hypertension. Hypertension, January 2015
- Sofi F, Cesari F, Casini A, Macchi C, Abbate R, Gensini GF. Insomnia and risk of cardiovascular disease: a meta-analysis. Eur J Prev Cardiol 2014;21:57-64.
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27933574
- Magda Cuciureanu, Robert Vink. Magnesium and stress. Magnesium in the Central Nervous System. Chapter 19.
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