ビタミンD3とビタミンK2: 健康な心臓の栄養素 (SQ-54)
あなたの心臓血管系は最高の状態で機能するために栄養素のサポートが必要で、炎症、カルシウム沈着、動脈硬化などの健康に対する障害に効率的に対応する必要があります。
過去10年間の研究は、心臓の健康におけるビタミンDの重要な役割を明らかにしました。そして人々がこれを認知する中で、その日光ビタミンと同様に心臓の健康にとって重要な役割を果たす栄養素がが発見されました。ビタミンK2です。実際、ビタミンD3とビタミンK2は骨と心臓の健康を良い状態に保つためい相互に働きます。どのように働くでしょうか?
早速調べる前に、カルシウムの「長所と短所」についてすこし理解してみましょう。
カルシウムの矛盾
私たちは体内でカルシウムがどのように働くかを昔から知っています。あなたの骨を強く健康にするとても重要なミネラルです。しかし、他の大事な役割もあります。例えば、血液の凝固、神経インパルスの伝達、筋収縮(心筋を含む)、ホルモンの調節などがあります。そしてカルシウムは重要であり、食事から必要量を摂取できない場合はサプリメントが必要な場合があります。
しかし、カルシウムが血液中や組織で適切に制限されないといけない問題があり、それができない場合、ミネラルが望まない場所に沈着し、特に骨、動脈、心臓に深刻な問題を引き起こす可能性があります。カルシウムが動脈に沈着すると動脈硬化を引き起こし、高血圧、血栓、心臓発作、脳卒中のリスクを高めるプラークの形成の原因となります。
興味深いことに、体は動脈の石灰化問題に対応するための強力で効果的なメカニズムを持っています。それがビタミンK2が役に立つときです。ビタミンDが食べ物またはサプリメントから摂取されたカルシウムの吸収を助ける際に、ビタミンK2はこのカルシウムを必要な場所に誘導します。
心臓の健康におけるビタミンD3
私たちは適切な骨の形成と成長におけるビタミンDの従来の役割を理解しています。体がカルシウムを吸収するのを助け、骨粗鬆症を予防し、骨折のリスクを軽減します。しかし、ビタミンDは強い骨を形成する以上の働きがあります。研究は、ビタミンDの全体の健康、特に心臓血管の健康についての重要な役割を発見しました。
心筋細胞と内皮細胞が働くにはビタミンDが必要です。これらの細胞にはビタミンD受容体があります。研究は、ビタミンD3欠乏症が高血圧、炎症、動脈のカルシウム沈着とプラーク蓄積、血管の硬化を引き起こすことを発見しました。日光のビタミンの不足は、代謝シンドロームやインスリン感受性の低下も引き起こします。[1][2] これはすべて、心臓発作、脳卒中、心不全、抹消動脈疾患などの心臓血管障害のリスク要因です。ビタミンDはこれらのリスクを軽減し、C反応性タンパク質などの炎症マーカーを大幅に減少させます。
しかし、心臓の健康におけるビタミンK2はビタミンDほど重要ではないように感じます。
ビタミンK2: 健康な心臓(そして骨)に必要なあまり知られていない栄養素
ビタミンK2は多くの重要な機能がありますが、まずは心臓血管に対する役割について注目してみましょう。
ビタミンK2は動脈にカルシウムが蓄積することから体を守る、必須のメカニズムの一部です。これはビタミンK2がマトリックスGlaタンパク質(MGP)とオステオカルシンという2つの酵素を活性化するためです。
MGPは血管の平滑筋細胞により産出されて、恐らく動脈の最も重要な石灰化阻害剤です。[3] MGPは血管のカルシウムを集めて除去します。しかし、その活性化にはビタミンK2が関わっています。
さらに、ビタミンK2はオステカルシンも活性化します。それは骨を構築する役割(これに対して、破骨細胞は骨の再構築と修復中に骨を破壊する)を持つ骨芽細胞によって分泌されるタンパク質です。オステカルシンは血液中に浮遊しているカルシウムを集めて、強い骨の構築に必要な部分に統合します。
ビタミンDはカルシウムを体内で利用可能にしますが、ビタミンK2がない場合、このカルシウムはどこに移動してよいか分かりません。簡単に言うと、ビタミンK2はカルシウムがどこに行くべきか誘導します。そして例えば血管や動脈に沈着しないようにします。
研究は、ビタミンK2欠乏症が冠状動脈性心臓病のリスクを増加することを示しています。有名なロッテルダム研究を含む多くの研究は、ビタミンK2の十分な数値を持つ人々は、動脈の石灰化や冠状動脈性心臓病による死亡リスクが減少することを発見しました。[4][5]
まとめ: カルシウムとビタミンD3を摂取するなら、ビタミンK2を追加すること。
多くの人々は、カルシウムのサプリメントだけを摂取することが、悲惨な心臓病リスクがあることを知りません。ビタミンD3を摂取していても、ビタミンK2が無いと、過剰な石灰化によって動脈の詰まりや他の健康障害を引き起こします。
もしあなたがカルシウムとビタミンD3サプリメントを摂取している場合、ビタミンK2を補給して心臓病のリスクを回避してください。特にスタチン薬を飲んでいる場合、このコレステロールを低下させる薬は、体のK2数値を低下させます。あなたの体が感謝しますよ!
翻訳者: 千葉将臣
参考:
- V. Kunadian, G. A. Ford, B. Bawamia, W. Qiu, and J. E. Manson. Vitamin D deficiency and coronary artery disease: A review of the evidence. American Heart Journal, vol. 167, no. 3, pp. 283–291, 2014.
- Ioana Mozos, Otilia Marginean. Links between Vitamin D Deficiency and Cardiovascular Diseases. BioMed Research International. 2015
- E. Theuwissen, E. Smit and C. Vermeer, 'The Role of Vitamin K in Soft-Tissue Calcification,' Adv. Nutr. 3(2), 166–173 (2012).
- Johanna M. Geleijnse et al. Dietary Intake of Menaquinone Is Associated with a Reduced Risk of Coronary Heart Disease: The Rotterdam Study. The Journal of Nutrition. 2004.
- G.C. Gast et al. A High Menaquinone Intake Reduces the Incidence of Coronary Heart Disease. Nutr. Metab. Cardiovasc. Dis. 2009.
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