なぜ砂糖は体に悪いか? (SQ-34)
砂糖はとても抵抗しづらいが、健康を害する最も危険な調味料として簡単に名前が挙がります。もちろんすべての砂糖は同じように作成されていません。バランスの取れた食事の一部として、例えば果物、穀物、新鮮な食物から摂取される特定の砂糖については心配ありません。しかし加工食品や飲み物に追加された砂糖は、単に余分なカロリーであり、栄養素がほとんどありません。砂糖を大量に摂取した際の副作用を考えてみると、体重の増加が糖尿病のリスクを高める一番の要因として考えられます。しかし余分なカロリー、体重増加、糖尿病の危険性は氷山の一角でしかありません。
研究の実質的な内容は、過剰な砂糖を摂取することは、炎症を引き起こし、例えばメタボリックシンドローム、2型糖尿病、心臓病、アルツハイマー病、うつ病、高血圧、増加コレステロールおよびトリグリセリドレベルなどの慢性疾患の影響を受けやすい体を作ることを示唆しています。また砂糖はミネラルの欠乏を引き起こし、免疫機能を損ない、真菌の成長、子供の多動、不安、集中力の低下を促進します。簡単に言えば、過剰な砂糖の摂取は私たちの体に様々な障害を引き起こす可能性があります。
さらに、
砂糖は高い中毒性があります。脳の化学物質を捕まえ、脳の報酬と喜びセンタを管理する神経伝達物質であるドーパミンを脳に供給し、私たちを一瞬で幸せでエネルギッシュに感じさせます。実際、研究は砂糖がコカインよりも中毒性があることを示しています。
それでは、なぜ砂糖が悪いのかという主要な理由を見てみましょう。
代謝性疾患および2型糖尿病
インスリンは膵臓のβ細胞によって放出される重要なホルモンです。これより細胞は効率的に血流から砂糖やブドウ糖を使用することができます。血液中の過剰な砂糖は、インスリンを大量に送り出すために膵臓を刺激します。一定期間にわたり:
- 細胞はインスリンの影響に抵抗するようになり、ホルモンへの正常な反応を停止
- これは血流中に高濃度のグルコースを滞留させる
これは
インスリン抵抗性と呼ばれ、メタボリック症候群、糖尿病の初期症状、最終的には2型糖尿病 のような多くの病気を発症させる原因となる状態です。
体重増加と肥満
砂糖は多くの方法で異常な体重増加に作用します。砂糖が脳内の化学成分に干渉する方法と、ホルモンに対する影響は、過剰な脂肪増加の明確なレシピです。糖数値の増加はインスリンの急上昇をもたらします。インスリンはあなたの脳に十分に食べたことを伝えることで、食欲を制限するレプチンの生成を妨げます。脳へのレプチンの信号が無い場合、食事をしたばかりでも空腹を感じ、より多くの食事を欲します。私たちのブログを読んで、
アマチャヅル茶 がどのように減量に対する自然な効果があるかをご確認ください。
肝臓の損傷
あなたが座りがちな生活をしていて、大量の砂糖が追加された食事をしている場合は、肝臓を損傷する高い可能性があります。追加された砂糖は果糖が豊富です。過剰な果糖は肝臓で脂肪に変換され、より多くの脂肪を肝臓の周りに蓄積し、非アルコール性脂肪肝疾患につながる可能性があります。
ネイチャー誌で発表された論文によると、アルコールの代謝に関与する経路は、果糖およびグルコース代謝に関与するものと類似していることを示しました[1]。また、同誌は過剰な果糖の消費はアルコールと同様の健康問題を引き起こすことを強調しました。そしてスリムな体を持つことは過剰な果糖による肝臓の障害を防ぐと思っている場合、それは間違いです。2013年の研究では、追加のカロリーまたは肥満が存在しない場合でも、フルクトース誘発肝損傷が可能であることを見出しました。[2]
心臓病
糖分が豊富な食事は、心臓疾患を発症するリスクを増加させるための1つの確実な方法です。米国医師会雑誌に発表された研究によると、砂糖からカロリーの17〜21パーセントを消費する人々は、砂糖からカロリーの8%を消費する人々に比べて、心血管疾患による死亡率が38パーセント高いリスクを持っていました。 [3]
- 砂糖は動脈の炎症を促進。これはプラーク(アテローム性動脈硬化症)の過度の蓄積、心臓発作や脳卒中の主要な要因を引き起こす可能性がある。
- 砂糖は体重増加、インスリン抵抗性、2型糖尿病、心臓病のリスクに関するすべての要因の原因となる。
- 砂糖はLDLコレステロールとトリグリセリドの数値を上昇する [4]。
- 砂糖は血圧を上昇する。研究は砂糖が塩よりも血圧に悪い影響を与えることを発見 [5]。
アルツハイマー病、痴呆、その他の脳障害
私たちの体がインスリン抵抗性を持つと、過剰なインスリンが血液中を循環し、脳へのインスリン供給が減少する原因となります。脳へのインスリン数値低下は、認知機能の低下、アウツハイマー病の発症の原因になります。例えば、インスリン抵抗性は、脳損傷の原因となり、脳細胞へのグルコースの送達を妨げます。エネルギーを得るための燃料として脳が燃焼するグルコースが不足すると、脳が正常に機能せず、あまり物事を記憶することができません。専門家がアルツハイマー病を「3型糖尿病」と呼ぶことも驚きではありません。
以前の研究は、糖尿病がアルツハイマー病の発症の危険性を増大させることを示唆していますが、最近の研究は、高血糖が直接脳内のアミロイドタンパク質のプラークの発生に寄与することを示しまた[6]。 βアミロイドプラークの蓄積は、アルツハイマー病に関連する複雑な変化の初期症状一つです。これらのプラークは、徐々に健康な脳細胞を破壊する障害のあるタンパク質のクラスターです。研究の代表者であるシャノン・マコーリー氏は、「私たちの結果は、糖尿病または、血糖値のコントロールを難しくするその他の症状が、脳機能に悪影響を与え、アルツハイマー病などの神経に対する状況を悪化させる。」[7]と示唆しました。
また砂糖の過剰摂取はその他の脳障害に関係があります。高グルコース数値は認知症のリスク増加に関連します[8]。実際、2013年にニューイングランド医療誌で発表された研究は、糖尿病がない人々であっても、高血糖は認知症を発症するリスク因子に貢献することを示唆しました[9]。
研究は砂糖の多い食事は、脳由来神経栄養因子(BDNF)[10]の合成を減少させることを示唆しています。 BDNFは脳内化学物質は、記憶形成および学習において重要な役割を果たしています。それは脳が新しい接続を作成し、脳細胞を修復することを手伝います。全ての意味で、BDNFは脳健康全体において重要な科学物質です。BDFN数値の減少は、アルツハイマー病やうつ病の発症にも関与しています。
また研究は、グルコース代謝障害を持っている人たちのBDFNの数値が圧倒的に低いことを示しました。研究は、「減少したBDFNは認知症やうつ病の病原となるだけでなく、潜在的疫学研究で、これらの条件のクラスタリングを説明する2型糖尿病の病原となる可能性があります」と報告しました[11]。過剰な砂糖による体への過剰な悪循環がBDNFの低い数値に影響するようです。それはグルコース代謝を悪化させ、インスリン抵抗性、2型糖尿病、メタボリックシンドロームの原因となります。
悪いシュガークラッシュ
おいしいクッキーを噛んだときに、一瞬のエネルギー爆発を感じたことはありますか?そしてすぐに疲労やエネルギー不足に変換されたことはないでしょうか。研究によると、たった30分でシュガーハイからシュガークラッシュになります。大量の砂糖が消費されると、体はバランスを正しく保つために奮闘します。過剰な砂糖が血流中に流れ込み、体がすぐにインスリンを生成するきっかけとなり、血糖値の急な上昇・下降を作ります。これらすべてが、血糖値が急激に減少する「シュガークラッシュ」の原因となり、頭痛、めまい、疲労、眠気、神経過敏、集中困難、不安、および極端な気分のむらのような症状の原因となります。さらに、この急激なクラッシュは空腹感を感じさせ、さらに多くの砂糖を欲します。
ガン
研究は、砂糖ををたくさん食べるとガン発症のリスクを高めることを示しています。1研究の結果は、「ガン細胞は容易に果糖を代謝し、増殖することができる」ことを示唆しています[12]。
砂糖はガン形成の根本的な原因と考えられる体の炎症を誘発します。研究は、「肥満および糖尿病患者の脂肪組織における炎症性細胞の豊富さが類腫瘍原性環境の原因となる」と示唆しています[13]。さらに、インスリン抵抗性を持つ人たちは、DNAに障害を及ぼすことで知られるフリーラジカルの過剰製造の原因となることで、ガンのリスクが増加する可能性があります。
皮膚の損傷
血中の過剰な糖は不可欠なタンパク質と相互関係があり、そのため、終末糖化産物またはAGEsと呼ばれる新種の有害な分子を生み出します。AGEsは特にコラーゲンや、私たちの肌の張りを保つエラスチンと呼ばれるプロテインに損傷を与えます。過剰な砂糖はこれらのタンパク質の繊維を破壊し、しわ、細かい線や垂れ下がった皮膚という形でコラーゲンをもろくします。またAGEsは、太陽のUV放射線から肌を守る抗酸化酵素の体内への供給を無効にします。つまり、砂糖は肌を破壊します。
翻訳者: 千葉将臣
参考:
- Robert H. Lustig, Laura A. Schmidt & Claire D. Brindis. Public health: The toxic truth about sugar. Nature International weekly journal of science.
- Kylie Kavanagh, Ashley T Wylie, Kelly L Tucker, Timothy J Hamp, Raad Z Gharaibeh, Anthony A Fodor, and John M Cullen. Dietary fructose induces endotoxemia and hepatic injury in calorically controlled primates. The American journal of clinical nutrition.
- Quanhe Yang, PhD; Zefeng Zhang, MD, PhD; Edward W. Gregg, PhD; W. Dana Flanders, MD, ScD; Robert Merritt, MA; Frank B. Hu, MD, PhD. Added Sugar Intake and Cardiovascular Diseases Mortality Among US Adults. JAMA Internal Medicine.
- Welsh JA, Sharma A, Abramson JL, Vaccarino V, Gillespie C, Vos MB. Caloric sweetener consumption and dyslipidemia among US adults. JAMA. 2010 Apr 21;303(15):1490-7. doi: 10.1001/jama.2010.449.
- James J DiNicolantonio, Sean C Lucan. The wrong white crystals: not salt but sugar as aetiological in hypertension and cardiometabolic disease. Open Heart 2014.
- Shannon L. Macauley, Molly Stanley, Emily E. Caesar, Steven A. Yamada, Marcus E. Raichle, Ronaldo Perez, Thomas E. Mahan, Courtney L. Sutphen, and David M. Holtzman. Hyperglycemia modulates extracellular amyloid-β concentrations and neuronal activity in vivo. JCI The journal of clinical investigation.
- Michael C. Purdy. Scientists find new link between diabetes and Alzheimer’s. Washington University in St.Louis. 2015
- T Ohara et al. Glucose tolerance status and risk of dementia in the community: the Hisayama study. Neurology. 2011.
- Crane et al. Glucose levels and risk of dementia. The New England Journal of Medicine. 2013
- Molteni R, Barnard RJ, Ying Z, et al. A high-fat, refined sugar diet reduces hippocampal brain-derived neurotrophic factor, neuronal plasticity, and learning. Neuroscience. 2002;112(4):803-14.
- Krabbe KS, Nielsen AR, Krogh-Madsen R, et al. Brain-derived neurotrophic factor (BDNF) and type 2 diabetes. Diabetologia. 2007 Feb;50(2):431-8. Epub 2006 Dec 7
- Liu et al. Fructose induces transketolase flux to promote pancreatic cancer growth. Cancer Research. 2010.
- Arcidiacono et al. Insulin resistance and cancer risk: an overview of the pathogenetic mechanisms. Experimental Diabetes Research. 2012
免責事項
当社のウェブサイト、ブログ、電子メール上の情報は情報提供のみを目的として提供されており、EMA、EFSA、または FDA による評価は受けていません。 これは、医療専門家が提供する医学的アドバイスに代わるものではなく、また、病気の診断、治療、治癒、予防を目的としたものでもありません。 当社の製品は18歳以上の成人を対象としています。 ここで言及したビタミンやサプリメントにはさまざまな健康上の利点があることが示されていますが、サプリメントや食事の変更は、専門的な医療の代替としてではなく、全体的な健康計画の一部として考慮されるべきであることを覚えておくことが重要です。 資格のある医療従事者のみが、個人の健康上のニーズや病歴に基づいて個別のアドバイスや治療計画を提供できます。妊娠中または授乳中の場合は、製品を摂取する前に医療専門家にアドバイスを求める必要があります。