座りがちな生活は2型糖尿病と関係がある (SQ-18)
遺伝的素因、カロリー摂取のような環境因子、運動不足、不健康な睡眠パターンを含む多くの要因が2型糖尿病のリスクを上昇させます。実際に、運動不足は肥満や糖尿病のリスクを増加させることは証明された事実です。しかしこの分野の研究で、座って過ごす時間や運動不足が2型糖尿病のリスクを増加させる可能性がある指標になっています。
今日私たちが生活する時代に、コンピューターの仕事、テレビを見る、運転、通勤、テレビゲームといった形で座っている時間が潜んでいます。私たちが日常的にこれらの物理的に不活動な時間を合計すると、注意するべき情報です。しかし、驚くことはないでしょう。私たちの体の進化の過程から見ても、座りがちな生活という驚くべき健康結果は理にかなっており、私たちの体は物理的、社会的に一日中座っているように設計されておらず、どちらかというと物理的な仕事に従事します。現代のライフスタイルは私たちが本来するべきことと、していることの間に矛盾を作りました。
ダイアベトロジア[1]で発表された最近の20161年の研究では長時間座っていることは2型糖尿病のリスクを高めると示唆しています。さらに、一日中デスクワークをした後にジムに行ったり、運動すればリスクを相殺できると考えているのであれば、残念な結果になります。研究によるとどのぐらい運動やウォーキングをしても、座っていることに費やした1時間ごと糖尿病を発症させるリスクを増大させます。研究者は「1時間多く座っていると2型糖尿病のリスクを22%増加させ、メタボリック症候群のリスクを39%増加させる」と結論づけています。
しかし研究者はその研究が限定的であるとし、「座っている時間が蓄積されるパターンではメタボリック症候群との関連が弱かったです。私たちの発見を長時間かけて証明する必要がありますが、これらの結果により、座りがちな生活は2型糖尿病の発症と予防に非常に重要な役割を持ちます。」と示唆しています。
座りがちな生活:糖尿病だけではない
心配なのは、あなたのライフスタイルが座りがちであるならば、運動しても2型糖尿病や肥満傾向があるという点です。長時間座っていることは、高血糖、腹部周りの過剰な脂肪、異常な数値のHDL、LDL、コレステロールや血圧の上昇という状態の集まりであるメタボリック症候群を発症させます。それは細胞がインスリン抵抗性を持ち、効果的にグルコースを吸収するためにインスリンを利用する能力を失って血糖値の急増をもたらす状態です。インスリン抵抗性は2型糖尿病の証明された危険因子です。2型糖尿病のリスクにより、心臓疾患、腎臓疾患、眼の合併症、さらには四肢切断につながる可能性がある末梢神経損傷という合併症の機会が必然的に増加します。
健康への悪い影響は実際に糖尿病やメタボリック症候群よりもたくさんあります。多くの研究が長時間座っていると心血管疾患を含む慢性疾患、さらには寿命を縮めるリスクに影響があると証明しました[2][3][4][5]。はい、死に至る場合もあります。世界保健機構によると運動不足は世界的な死亡の有力な危険因子として認定されています。
また、これらの研究で何度も述べられ強調されているのは、余暇の運動は座りがちな生活のリスクを完全には軽減しないという点です。さらに、座りがちな生活は背中、首、筋肉痛やある種のがん、さらには認知症を発症するリスクの増加に関連しています。
ソファーで寝ていることがどのぐらい糖尿病や慢性疾患のリスクに影響するかはまだ不明です。しかし座りがちな生活はグルコースと脂質代謝を遅くし、グルコースの吸収、血圧および脂肪分解を調整する身体能力を妨害すると言われています。[6]
文字通り、体全体の健康管理をする方法を取ろう!
定期的な運動は他のライフスタイルや食事の健康と合わせて、肥満、インスリン抵抗性、2型糖尿病、心血管疾患などの症状を予防し、管理するための最も推奨される治療法のひとつです。そして良い理由があります。
しかし、定期的に運動している人でさえ、座りがちな生活は炭水化物代謝と全体の健康に大きなダメージを与えるという証拠が現れました。私たちはもっと運動し、仕事中、通勤時、家にいる時でさえも座っている時間を減らす機会を増やすべきです。
マヨクリニックの記事でちょっとした運動の積み重ねがどのように影響するかを説明しています。「動くことの重要性 – ちょっとした動きでさえ– 重要な役割を持つ。まずはカロリーを燃焼します。それは減量またはエネルギーの増加につながります。さらに良いことに、立つために必要な筋肉の活動と他の活動は体内の脂肪、糖分を分解する重要なプロセスを引き起こします。座っている間はそのプロセスが停止し、健康リスクが高まります。立ったり、運動することでそのプロセスを再稼動させることができます。」[7]
糖尿病ジャーナル[8]で発表された研究では座っている合間に短時間のウォーキングをすることを提案しています。肥満の人の食後のグルコースやインスリン数値を低下させる結果になります。そして、「これはグルコース代謝を改善し、潜在的な心血管リスクを低減させるための重要な公衆健康の臨床介入戦略である」と示唆しています。
今こそ文字通り立ち上がる時です。準備はできましたか?
翻訳者: 千葉将臣
参考:
- Van der Berg et al. Associations of total amount and patterns of sedentary behaviour with type 2 diabetes and the metabolic syndrome: The Maastricht Study. Diabetologia. 2016
- Bankoski A et al. Sedentary activity associated with metabolic syndrome independent of physical activity. Diabetes Care. 2011
- Julie Corliss. Too much sitting linked to heart disease, diabetes, premature death. Harvard Health Publications. 2015
- Dunstan et al. Too much sitting – A health hazard. Diabetes Research and Clinical Practice. 2012.
- Biswas et al. Sedentary Time and Its Association With Risk for Disease Incidence, Mortality, and Hospitalization in Adults: A Systematic Review and Meta-analysis. Annals of Internal Medicine. 2015
- NHS Choices. Why sitting too much is bad for your health. 2014
- James A. Levine. What are the risks of sitting too much? Mayo Clinic.
- Dunstan et al. Breaking Up Prolonged Sitting Reduces Postprandial Glucose and Insulin Responses. Diabetes Care. 2012.
免責事項
当社のウェブサイト、ブログ、電子メール上の情報は情報提供のみを目的として提供されており、EMA、EFSA、または FDA による評価は受けていません。 これは、医療専門家が提供する医学的アドバイスに代わるものではなく、また、病気の診断、治療、治癒、予防を目的としたものでもありません。 当社の製品は18歳以上の成人を対象としています。 ここで言及したビタミンやサプリメントにはさまざまな健康上の利点があることが示されていますが、サプリメントや食事の変更は、専門的な医療の代替としてではなく、全体的な健康計画の一部として考慮されるべきであることを覚えておくことが重要です。 資格のある医療従事者のみが、個人の健康上のニーズや病歴に基づいて個別のアドバイスや治療計画を提供できます。妊娠中または授乳中の場合は、製品を摂取する前に医療専門家にアドバイスを求める必要があります。